家の玄関の横の庭には、ピンクの百日紅の木がある。もちの木とか、槙の木に囲まれていること、北向きの庭せいか、背が低いまま大きくならずグネグネしている。実は、この百日紅、父が父の実家からひと枝もらってきて、挿し木をして適当に植えたということは園芸を始めた頃に知った。
昔は市も緑化に努めていたので、私達の殺風景な通学路には花が咲き乱れていた。例えば、初春には乙女椿が咲き、春にはツツジ、夏には百日紅が咲いていた。当時は植物に興味なんてゼロだったので、知るよしもなかったが。園芸を始めた頃にたまたま、この通学路を自転車で通った時、白い百日紅咲いていた。百日紅が挿し木で増えると知っていたので、白花の枝を一本頂いて挿し木にしたら、見事に根付いた。
それがこの4年間のいつの間にか、荒れ地に植わっていた。種が付いていたので、ムクゲの花かしらと思って聞いてみたら、白花の百日紅よ。と聞いてハッとした。昔、挿し木したことをすっかり忘れていた。
機会があり、また、通学路を歩いてみたが、百日紅の木は一本残らず全て切り取られ、上から2度と生えないようにコンクリートで覆われていた。
街の中心で、満開の桜の木々を見た帰りだったので、満開の桜とコンクリートのギャップに、思わず空いた口が塞がらない、唖然とした気持ちになってしまった。
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